エモる。
読者諸君はこの動詞を耳にしたことはあるだろうか。
Emotilnal(エモーショナル)
感情的な、という形容詞から派生したこの動詞。
しばしば音楽ファンの間で用いられている言葉である。
「あの曲のBメロがエモすぎてアカン」
「エモりたい時に聴くバンド言うたらやっぱアレやねんな」
などなど、今や音楽ファンの間では市民権を得ている感も最近では見受けられる。
では、一体どういう意味なのか。
答えとしては、まあなんかエモいと思ったらエモい。
身も蓋もないが、往々にして音楽とはそういったものだと筆者は捉えている。
要は、感情的にノレればいいのだ。
激情系などという表現をされるバンドは大概このエモりに長けているバンドと言ってもいいだろう。
では、ここで読者の皆様にエモいとはどういう音楽なのかをわかりやすく捉えていただく為に筆者が今日本で一番エモい音楽をしていると考えているバンドを紹介させていただこう。
・UNLIMITS
結成は2002年、以降メンバーの入れ替わりがありながらも、活動を続け今では円熟味も「感じさせるロックバンドである。
ロックバンドでありながら、時に歌謡曲的なメロディーとも称されるその音楽は頭を振りながら激しくノレるのに、何故かどこか切ない。
この感情の疾走こそ、エモい音楽なのだと筆者は声を大にして叫びたい。
では、ここで代表曲を一つ。
この曲にはUNLIMITSのエモさが凝縮されている。
まず、UNLIMITSを象徴するスピード感と哀愁の両立。
そして何より。
全編を通して圧巻されるは、ボーカル清水葉子の表情の持つエモさだ。
表情がエモい。
もはやそうなってくると意味がわからない方も多いだろう。
筆者自身あまりよくわかっていないので安心して欲しい。
もちろん、このクローバーという楽曲以外にもUNLIMITSの楽曲はいずれもエモい曲揃いなので是非ご試聴いただきたい。
今の時期に聴くことでその切なさは限りなく増大し、身に染みる寒さもより苛烈なものとなることは間違いなし。
では、エモくない音楽とは?
筆者は、他人の好きな音楽を否定することは余り好んでいない。
仮に筆者が第三代大和魂兄弟というグループが仮に存在し、仮に彼らの音楽を余り好ましくないと思っていたとしても、それをここで公言することは避けたい。
彼らの音楽を聴いても感情的にノることはできない。
ボーカル以外のバックダンサーは果たして必要なのか。
レコーディングの際にはどうしているのか。
ポッキーをシェアする気持ちにはなっても感動はシェアできないのではないのか。
仮にこうした意見を持っていたとしてもそれは胸の内に秘めておくのが大人の流儀である。
最後に
日本で一番エオモいバンド、UNLIMITS。
アルバムツアーが今月ファイナルを迎えたが、筆者は3公演に参加した。
とても、良かった。
もう一度言わせていただきたい。
とても、良かった。
もはやレビューでもオススメ記事でもなくなっている気もするが、やむを得まい。
だって、良かったのだから。