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飲まない人もご用心?!【肝臓】大事にしてますか?

公開日:16.10.28

更新日:19.07.17

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「私は大事にしています!」

いえいえ…実は、そんなあなたが一番イエロー信号だったりするんです!

そもそも【肝臓】って?

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「沈黙の臓器」

なんて、イケメンな通り名が有名な【肝臓】ですが、そもそも何故そう呼ばれるの?

実は、【肝臓】は一定の障害を受けても自力でなんとか再生が出来ちゃう臓器。もちろんそれも、

「もう自力じゃ回復、ムリ!」

となると、外側に向けてSOSを出してくれますが、【肝臓】が自ら周りに助けを求める時というのは、本当にもう無理な状況。

手遅れで、回復も難しい状態なことも非常に多いため、定期的に検査を受けて注意が必要な臓器でいえば、実は、それ以外の臓器より優先度は高いといえるかもしれません。

「中年でもないんだからまだまだ大丈夫でしょ!」

「お酒とか飲まないし、食事も気をつけているから問題ないと思う」

と、たかをくくっていると、後々痛い目を見るかもしれませんよ…?

なぜなら…

【肝臓】を蝕む原因となるものは、何も「お酒」や「添加物」だけではないのです。

え、あれも?意外なものが【肝臓】にダメージ!

1.脂質が多く含まれる食べ物

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脂質が多く含まれている食べ物は、肝臓に大きな負担を与えます。なかでも、体内で中性脂肪として蓄積されやすいのは「動物性脂肪」

脂身の多い牛肉豚肉の過剰摂取は【肝臓】にも大きな負担をかけるでしょう。だからと言って、脂質ゼロの状態はかえって栄養不足となってしまうもの。

何事もバランスと適量が大切です。

動物性脂肪と植物性脂肪を、ご自身の体型や体質にあった適度な量で摂取していくことが重要となるでしょう。

 

2.糖質が多く含まれる食べ物

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糖質は砂糖の主成分であり、砂糖に多く含まれているショ糖は、中性脂肪を作る原因となるものです。つまりは、糖質を多く含む食べ物も体内の中性脂肪の増加を促進させて、肝臓に負担をかけやすくなりますよね。

クリームや砂糖がふんだんに含まれた甘いお菓子や砂糖を多く使用している

また、果物も実は糖質が多い食べ物と言われています。ドライフルーツは水分が抜けてなかの栄養素が凝縮されているので、フレッシュな果物以上に糖質は高いと思っておくと、良いでしょう。

 

3.アルコール

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糖質や脂質を多く摂りつづけると体内に中性脂肪が蓄積されていきます。更にアルコールを大量に摂取すると、肝臓でも中性脂肪が合成されるのです。

少量であれば脂肪分が細胞に分配されますが、一度に多量に摂取すると、分配ができずに肝臓のなかでどんどん中性脂肪が合成されてしまうのです。

近年、お酒のおつまみに対する意識がヘルシー思考になっているのも、こうしたメカニズムが根底にあるのでしょうね。お酒を頂くときも“嗜むこと”を意識していきましょう。

 

4.スパイスや刺激物、脂質が多く含まれている食べ物

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スパイスが多量に含まれているものや脂質や油分の多い揚げ物などか食卓に頻繁に並んでいたら、注意が必要です。

スパイスは食欲を刺激する効果もあるため、適量ならば食欲増進を担ってくれる心強い素材ですが、あまり過剰に摂取するとその刺激が負担となる場合があります。

また、揚げ物は油を使って揚げますがその使う油に注意しなければなりません。全てはありませんが、油の多くに過酸化脂質トランス脂肪酸が含まれます。

これらの成分は肝臓に負担をかけやすく、また、摂り過ぎは「脂肪肝」の原因にもなります。

そのため、できればトランス脂肪酸の含有量が少ない油を選ぶと良いでしょう。

揚げものが全て良くないわけではなく、むしろ、油の摂取をゼロにしてしまうと体内の油分と水分のバランスが崩れ、肌トラブルの原因にもなります。

オリーブオイルごま油、またはアマニ油えごま油などの良質な油を適量摂取することで、油を摂っていながらも健康状態を改善していくことが出来るでしょう。

 

5.サプリメントや薬

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健康維持のため、日頃の栄養不足を補うためにサプリメントで栄養補給…

しかし、サプリメントの多くは人口添加物。どのような効能をもつものでも肝臓にとっては全て同じといえるのでしょう。

体内で分解される時にやはり負担をかけてしまいますので、常用するというよりも、どうしても栄養が不足していると思った時の非常用として。そして、基本的な栄養は食事を通じて摂取していくことを、念頭に置いておくと良いでしょう。

 

6.加工食品に含まれる食品添加物

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工場で加工され、コンビニエンスストアやスーパーなどで販売されているお弁当やおにぎりの多くは、添加物が含まれています。

なかには、体内に摂取されると中性脂肪を増やす成分もあるため、添加物を多く含む食べ物を過剰に摂取すると、肝臓に大きな負担かかかる可能性が高いのです。出来る限り自炊を心がけることで体質改善も見込めるでしょう。

【肝臓】に優しい食べ物なんてあるの…?

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 ここまでお読みいただいたなかで感じられたかと思いますが、日常生活のなかで【肝臓】に負担をかける食材を断つことは、ほぼほぼ不可能ですよね。

むしろ、全てを断ってしまうことは体内の栄養バランスを損ないますし、極度な制限は精神衛生面でも良くはありません。あくまで「適量であること」が大前提。どれかに偏って摂取をするのではなく、バランスよく摂取していくことが大事となるでしょう。

もちろん中には【肝臓】に良いといわれる食材も存在します。

そうした食材のみを偏って摂取するのも良くはありませんが、バランスの良い食事のなかでも摂取する回数を増やすことで、滋養になるでしょう。

なかでも二日酔いに効果的といわれる、しじみ」

しじみに含まれるオルニチンという成分が、アルコールの中に含まれるアセトアルデヒドの分解を促進してくれるのです。

疲れた肝臓に備わるアルコール分解能力を回復させてくれますので、二日酔いの改善効果を期待できるでしょう。

また、肝臓の中に中性脂肪が溜まることで脂肪肝となりますが、その脂肪肝の改善に効果的な飲み物として挙げられるものが…

「お茶」です。

お茶に含まれるカテキンが、中性脂肪の原因となる糖や脂質の吸収を防ぐのです。

肝臓に蓄積した中性脂肪を分解させる作用もありますので、より効果を高める為にはなるべく、温かいお茶を飲むようにしましょう。

終わりに…

何度も言いますが油分や糖質が【肝臓】に負担をかけるからといって、全てを断つことが良い事とはいえませんし、良い食材だけに偏ることも身体のバランスを崩しかねません。

糖質は身体のエネルギー源となりますし、油分はお肌や身体の潤滑油代わりにもなれば、適度なアルコールは心身のリフレッシュ効果にも繋がります。

何事も「適量であること」。複数の食材のバランスを考えると共にご自身のライフスタイルとあわせて、無理なく調整していくことが不可欠です。

改めてご自身の【肝臓】としっかり向き合っていきましょう。

 

(参考)よくわかる!肝機能ナビ